新 かんおんの森から

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平成24年度週日課について
☆先日,平成24年度週日課をお知らせしました。学級懇談会でも話題になったことと思います。
繰り返しにはなりますが,変更した意図について少していねいにご説明します。
変更しました大きな理由は,
「子どもと向き合う時間の確保」と「子どもの学力向上」  のためです。

☆教師の原点は,一人一人の子どもと向き合う ことにあるはずです。
しかし,放課後に子どもと向き合う時間を取れないのが,今の教育現場の実情です。

☆すでにご存じのように,平成23年度より新学習指導要領が実施されています。
それにより授業時数が増えました。
また,広島市の特色ある教育の取組として,木曜日を除き,毎日15分間の帯タイムを入れ,
低学年は基礎基本の定着を図り,高学年においては英語科の学習を行っています。
そのため,6校時の日は,下校時刻が4時となり,放課後の時間を使うことが大変難しくなっています。
放課後に,担任とゆっくり話をしたり,一緒に活動したりすることは,
一昔前の学校風景となりつつあるように感じています。
しかし,本校においては,3年生以上の学級で,放課後 学習につまずきのある子と向き合いながら,
少しでも学力が付く ように放課後学習に取組んでいた学級もありました。
そのため,帰宅が遅くなり,心配をされた保護者の方も多数いらっしゃると思います。
登下校を見守ってくださっているボランティアの方にも多大なご苦労をおかけしてきました。

☆では,放課後に子どもと向き合う時間が取れない現実をどうするか?
「何とかしなくてはならない」と感じたのが,昨年の10月のことです。
先進的な学校の取組も参考にしながら,考え付いたのが 
日々の「授業の充実」を図ることが,子どもと向き合う時間の確保 
につながるのではないか,ということです。


☆しかし,今年度の週日課のままであれば,
「停滞は衰退である」の言葉のように大きな成果は得られないかもしれません。
また,今年度は算数科を中心に,新学習指導要領における「確かな学力」
「生きる力」を身に付けさせる教育実践の研究を進めてきましたが,
研究を深めていくためには,
勤務時間を過ぎ遅くまで残ってしなければならない悩みがありました。
基礎・基本定着状況調査でも,学校だより「新かんおんの森から」
の29号でお知らせしましたように,
国語,算数とも広島県平均を下回る結果となり,
基礎的・基本的な学力の定着が大きな課題となっています。

児童が描いてくれました。
校長室に飾らせてもらいます。
☆授業でこそ,子どもに学力を付けることができます。
授業でこそ,子ども同士の学び合いができます。
授業でこそ,教師が一人一人の子どもと向き合うことができます。
授業でこそ,一人一人の子どもと教師はつながることができます。
そう考えれば,

「授業の充実」に向けて時間を確保することが,
子どもと向き合うことにつながり,さらに,子どもの学力の向上
 
                                            につながるはずです。


☆そこで,週日課の変更を考えてきました。
何度も教職員で検討し,お知らせした週日課で行うことに決まりました。


☆変更点をまとめると以下のようになります。

@委員会・クラブを月曜日に行い,木曜日を5校時にします。
(月曜日)
・委員会とクラブは年間8回ずつ行います。
・委員会・クラブのない月曜日は,5校時授業になり、1500下校です。

(木曜日)
・授業について研究しあう会(研究会)を4回,
広島市内の研究会が5回,その他やむを得ず,午後からの授業が難しい場合は
4
時間授業となり1330下校です。


木曜日の放課後は,
「授業の充実」に向けて時間を確保し,教師の研修の充実を図ります。

法律に,「教育公務員は,その職責を遂行するために,絶えず研究と修養に
努めなければならない。」と示されています。(教育公務員特例法21条)



A火曜日・水曜日の放課後20分間を 学力補充の時間 として位置付けます。

・学習につまずきのある子と 個別に向き合い,基礎・基本の定着を図ります。
よって全員を残しての学習ではありません。


B児童の下校時刻を守ります。下校時刻を守ることで, 
帰宅後の子どもたちの生活の時間の保障 に努めます。
やむを得ず,残って作業や活動をする場合は,ご家庭にお知らせします。

「授業の充実」とは,授業がよく分かった」「授業が楽しい」
「できるようになってうれしい」「〜君の発表はなるほどと思った」
「次の授業が楽しみだ」 
という子どもの声が聞ける授業です。
そのような授業ができるよう教師の研修・研究を深め,「学校に通うのが楽しい」
という子どもたちの声をたくさん聞ける観音小学校にしていきたいと思います。
どうぞご理解していただき,引き続きご支援・ご協力をよろしくお願い致します。

H24.2.24

                                   

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